「三方よし」という言葉をご存知の方は多いかもしれません。
三方よしとは、売り手よし、買い手よし、世間よしとされる近江商人の精神です。
今のESGの考え方に沿っているとも言えます。
「三方よし」の理念が確認できる最古の史料は、1754年に近江商人であった中村治兵衛が書き残した家訓であるとされています。
(中村治兵衛家訓)
「たとへ他国へ商内に参り候ても、この商内物、この国の人一切の人々、皆々心よく着申され候ようにと、自分の事に思わず、皆人よく様にと思ひ高利望み申さず、とかく天道のめぐみ次第と、ただそのゆくさきの人を大切におもふべく候…」
(出所 金融庁「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」(第20回)事務局参考資料1)
この近江商人は非常に高い収益を上げていたことで有名です。
その近江商人が年率20%近いROEを記録していたとの分析があるそうです。
(出所 金融庁「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」(第20回)事務局参考資料1)
まさに、今の日本企業(商人)から見ると恐ろしいまでの利益率です。昔の日本商人がこれだけのROEを確保していたのですから、現代も負けていられないということでしょう。
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