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日本の標準時は、なぜ明石が基準なのか?

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なぜ、日本の標準時は明石市を通る子午線に統一されているのでしょうか。

本当に失礼ながら、明石はあまり有名な都市とは言えません。

明石海峡大橋、明石焼(玉子焼)、明石鯛、明石ダコ、、、といったところが明石の有名なものでしょうか。

源氏物語の「明石の君」は、今の神戸市西区に住んでいたとされていますので(もちろん物語の中の登場人物ですが)、明石市の有名人とは言えないでしょう。

 

そんな明石市を通る子午線を基準に、今の日本の時刻は全国で統一されています。しかし、明治の初めまで「地方時」と呼ばれる地方毎の時刻が使われていたそうです。

これは、当たり前だったんだろうなと、私は思います。

例えば、冬の北海道へ出張すると16時ぐらいから暗くなっています。同じ日本とは思えません。

日本では1888年1月1日から明石市を通る東経135度が日本の標準時子午線となり、日本の時刻が統一されました。

日本の標準時は東京とする選択肢も当然にあったと思いますが、明石市を通る東経135度が選ばれたのは「15」で割り切れるちょうどよい数字だったことが理由になったとされています。 

地球の一周360度を24時間で割ると15度となり、経度15度ごとに1時間の時差があることになります。

明石の東経135度では英国グリニッジ世界標準時(経度0度)からちょうど9時間(135÷15)の時差となりますが、東京の少し東側を通る東経140度では9時間20分という中途半端な時差となってしまいます。

そのため、時差が分かりやすい明石市を通る東経135度が日本の標準時子午線となったのです。

様々な決め事にはやはり理由があるということですね。