「新型コロナが私たちに突きつけているものとは」何でしょうか。
この疑問を日経新聞の編集委員が提示したところ、日経新聞に多数の投稿があり、その一部が発表されています。
その中で、私が気になったのは以下の投稿でした。
■リモートで教育に新しい風
(大学教授、60歳)
新型コロナウイルスの影響で、IT音痴の私も六十の手習いでZoom(ズーム)を使い、大学で100人超えのオンライン授業を行っている。リモートならではの新しい体験を学生にさせるべくZoom機能を駆使すると、学生の授業への参加度が高まったのは新しい発見である。大教室で質問がないか聞いてもほとんどないが、オンラインになったら手を上げる学生が増え、授業終了後も残って質問をしてくる。聞く相手がそばにいないことや、顔が見えてもプレッシャーを感じる環境ではないのが理由の一つであろう。リモート信仰者ではないが、オンライン授業は意見を言いやすい環境を作るようである。新しい授業のやり方は、日本人の発言力を高め「NOと言える日本人」を作る可能性を秘めている。また、出張先でも授業が可能になり、補講で学生に迷惑をかけることもない。教育現場に新たな風が吹いてきた。追い風で日本の教育への変化を期待したい。
(出所 https://r.nikkei.com/article/DGXMZO59441490S0A520C2TBU000?s=4)
なるほどと思わされる投稿です。
オンラインになった方が大学の授業では学生の参加度が高まるのです。
オンラインの方が、講義で意見を言いやすい環境であるというのは、何となく私も分かるような気がします。
NOと言える日本人を作ることが出来るのか、ディスカッションをきちんと出来る日本人がこれから育っていくのか、オンラインでの授業というのは、なかなかに興味深いのです。
オンライン授業が当たり前になれば、大学のキャンパスは不要となるかもしれませんが、一方で、地方に住んでいても東京(この表現はおかしいかもしれませんが)の大学に通うことも可能です。もちろん海外の大学にも通えるでしょう。
教育は「貧者にとっての最強の武器」(もちろん富者にとってもですが)です。
現在は、GAFAに代表されるようにネットワーク、アイディアのような無形資産こそが価値をもたらします。
教育が国を栄えさせる度合い、知恵が利益を生み出す割合は、高まってきています。
日本の教育制度は硬直的であるとか、公立学校のレベルが低下している等々と言われることがありますが、IoTを駆使したオンライン授業こそが教育予算を増やさなくとも、教育を充実させる武器になるのではないでしょうか。
私の周囲でも、オンラインで、しかもスマホで勉強する人が増えています。
今は、無料で様々な教育を受けることも可能です。
TED(Technology Entertainment Design)もそうでしょうし、YouTubeを覗けば、多数の教育コンテンツを発見することが出来ます。
教育は、日本という国が、もしくは我々日本人が、今後もそれなりに豊かな生活を送ることができるかを大きく左右します。
Zoomだろうと、YouTubeだろうと、ツールは何だって良いのです。スマホさえあれば教育を受けられる環境とコンテンツが重要です。
「貧者の最強の武器」である教育が充実し、それによって若い世代が大きく羽ばたいてくれることを祈るのみです。私も、ささやかであろうと、その一端に貢献したいものです。