緊急事態宣言中においては、営業活動が簡単には出来ません。
そして、緊急事態宣言が解除されたとしても、移動の制限は続くことが想定されます。
企業は、アフターコロナ(もしくはWithコロナ)時代には、出張の削減を行う可能性も高いでしょう。
そのようなコロナ時代のモノの売り方という調査がありました。
当たり前のことをまとめただけとも言えるかもしれませんが、何か気づきがあるような気がしています。
以下、内容を簡単にご紹介したいと思います。
「コロナ時代のモノの売り方」 ~営業職のテレワーク~調査結果
2020年4月27日 一般社団法人 営業部女子課の会【設問】リモート営業(非対面の営業)と、訪問営業(対面の営業)で、 何か違いを感じることはありますか? メリット、デメリット、 何でもかまいませんので、自由に教えてください。
<メリットに感じる>
- 「移動時間の削減」「商談時間の短縮化」「時間効率がよくアポ数が増」
- 「移動コストの削減」
- 「会議室予約等、場所確保のための手間が削減」
- 「社内外の関係者の商談同席率が上がった」
- 「遠方顧客との商談機会が増えた」
- 「既存顧客との関係強化には良い機会となっている」等 ※一部抜粋
<デメリットに感じる>
- 顧客との関係構築が難しい。「非言語部分が相手に伝わらない難しさ」(例:営業担当者の人柄、人間力/熱意/個性やキャラ等)、「相手の非言語部分がこちらに伝わらない難しさ」 (例:顧客の反応、表情、仕草、その場の雰囲気等)
- 情報収集が難しい。「相手の視覚情報が入らない」(例:顧客先のオフィス環境が見えない)「顧客先でちょっとした立ち話がなく、ビジネス機会に拡がらない」
- ノンバーバルコミュニケーションが難しく、「新規顧客との商談が難しい」「顧客とのリレーションづくりに難航」「契約に向けたクロージングの難易度が高くなった」
- 「新規開拓の営業活動ができない」等 ※一部抜粋
従来の訪問営業(対面の営業)からリモート営業(非対面の営業)に移行することにともない、これまで蓄積された"暗黙スキル“(相手の反応や表情から察知する力、熱意を伝える等)が使えなくなったことが伺える。
(出所 「コロナ時代のモノの売り方」 ~営業職のテレワーク~調査結果
2020年4月27日 一般社団法人 営業部女子課の会 https://eigyobu-joshika.jp/wp-content/uploads/2020/04/サイト用コロナ時代のモノの売り方調査結果_20200427.pdf)
この調査は一般社団法人営業部女子課の会が実施していますが、対象者は「全国、営業活動を担う営業従事者 有効回答者数 n=315人 (男性 n=119人、女性 n=195人、その他 n=1人) ※営業専任者、営業活動を行うフリーランス・中小企業経営者等含む」と男性も含んでいます。決して偏りすぎたような調査ではないようです。
そして、上記で挙げた自由回答部分は回答数は213です。
この調査で得られる示唆は、やはり「リモートワークは既存顧客・既存商品サービスの営業なら何とかなるが、新規顧客・ビジネス拡大にはつながりづらい」ということではないでしょうか。
一方で、「顧客との面談回数を増加させること」「遠方顧客との商談機会を増やすこと」「会議室予約等の手間を削減すること」等にはリモートワークは有効です。
すなわち、リモートワークの本格的な普及は以下のような営業スタイルになっていくことが想定できるのではないでしょうか。
- 新規顧客開拓、ビジネス拡大には対面営業を選択
- 対面営業を担うビジネスパーソンは、暗黙スキル(相手の反応や表情から察知する力、熱意を伝える等)を今まで同様に求められる
- 既存顧客・既存商品サービス向け営業(イメージは「リピート顧客」)は、リモートワークで、今までよりも少ない人数でカバーし、営業所は必ずしも顧客の近くに無くても良い
- リモートワーク営業に必要なスキルは、対面営業とは異なるものになる